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勃起(ぼっき)の基礎知識
勃起(ぼっき)とは、にわかに勢いよく起き上がることをいい、ほとんどの場合、哺乳類のオスが性的興奮した際に陰茎が太く長く硬くなり上を向く現象を指す。英語では、この状態の陰茎をファルス(ギリシャ語のφαλλός(膨らむ)が語源)と呼び、ペニスと区別する。日本語の俗語のでは「立つ」(同じ読みで「勃つ」、「起つ」とも)「ビンビンになる」その他と表現されることもある。以下、ヒトの陰茎の勃起を中心に述べる。
勃起(ぼっき)概要 陰茎は通常状態では柔軟で、男性の股間に懸下しているが、勃起状態で太く長く硬くなることで、性行為の時に女性器に挿入することが可能となる。常に不十分な勃起状態にしかならないのを勃起不全(旧称インポテンツ)と言い、性行為が不能となるため治療が必要である。 ヒトの勃起は、陰茎内部の海綿体に血液が溜まり、血液を排出する静脈が調節され、内部の圧力が上昇することによって支えられる。人間の勃起は、陰茎内圧の上昇によって行われるため、当然伸縮性のある陰茎は内圧の高まりに拠って非勃起時よりも太くなる。普段の血圧では内部構造の関係で鬱血しないようになっている。動物によっては陰茎骨という骨があり、この骨が筋肉の働きに拠って陰茎を伸ばすものもある。クジラなどの海洋哺乳類では、普段陰茎は皮下にS字状にしまいこまれた状態で埋没しており、性交時にはこの陰茎骨が陰茎を突き出させるのである。
勃起(ぼっき)時の形状と大きさ 勃起時の長さには、個人差があるが、ドイツ人研究者の統計によると平均で13.6cmである。ただ、平均より小さくとも女性の膣の長さは7〜10cmほどなので、生殖行為としての性行為には支障はない。勃起時の太さ・膨張率は人によってまちまちで、非勃起時の太さが同じでも、勃起時の太さが同じだとは限らない。一般に、若いほど勃起時の陰茎の角度が急となり、加齢とともに角度が緩やかになっていく傾向がある。人によっては、直立時に下腹部に接するぐらいの角度で勃起する場合もある。角度は硬さに比例し、硬く勃起するほど角度は上向きとなる。なお、陰茎の反り具合は、やや上向きに反る場合と、やや下向きに反る場合があり、これも個人差があるが、これは陰茎の成長時(思春期)に、下着にどちら向きで陰茎を納めていたかによる。思春期以前の少年の場合、ペニスが小さくて軽い分、上を向きやすく、中にはヘソにくっつきそうなぐらいの勢いで勃起する子もいる。また、平常時亀頭に包皮が被っていても、勃起により包皮が反転し亀頭が露出するものを「仮性包茎」と呼ぶが、性行為の上では全く問題はない。
陰茎骨折 ヒト陰茎は勃起時に強い衝撃を受けると内部の圧力を支える白膜が「裂ける」ことがある。これを陰茎骨折(陰茎折症とも)という。その過半数程度は自慰や性交時に急に折り曲げたりなど無理な圧力が掛かることで発生するが、骨折一般と違い骨が損傷している訳ではないものの、白膜が裂ける瞬間はそれと判る「何かが折れる」ような音がする場合もあるという。この場合は外科的に手術で治療しないと勃起障害などの原因となる。
その他の勃起(ぼっき) 女性の勃起(ぼっき) 乳首の勃起(ぼっき) 性的要因以外の勃起(ぼっき) 「朝立ち」は睡眠から覚めた際に勃起している状態をいう。その機序については、性的な夢を見ていた(ただし目覚める前に忘れてしまった)とするものや無意識に触っていて刺激を与えたのだなどとするものから、膀胱内圧力が前立腺を刺激しているなどさまざまな説があるものの、正確な理由はわかっていない。ただ膀胱内部の刺激説はやや否定されている模様である。勃起障害でも心因性勃起障害では朝立ちすることも知られており、これの有無で勃起障害がどのような原因で起きているかの診断にも利用される。 ちなみに女性の陰核にも朝立ちは生じる。
勃起(ぼっき)補助具 体調不良、疲労、連続射精、あるいは加齢などにより、十分に勃起しなくなったときあるいは勃起を維持することが困難になったときに使用する勃起補助具がある。 エラストマー製コックリング コックリング 勃起(ぼっき)補助ポンプ |
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