黄精(おうせい)について

　黄精(おうせい)はユリ科カギクルマバナルコユリの根茎で乾燥したものです。カギクルマバナルコユリの根茎の肉質が黄色をしていて、精のつく薬草であることから当て名前です。名医別録の上品に収載され、中国では古くから滋養強壮に用い方れてきた生薬です。
　漢方では補気、潤肺、強壮の効能があり、胃腸虚弱や慢性の肺疾患、糖尿病、病後などによる食欲不振、咳嗽、栄養障害などに用います。
　日本の民間では江戸時代にも強壮・強精ブームが起こり、砂糖漬けにした黄精が売られていました。今でも、黄精のエキス入れた、黄精アメが売られています。
　黄精(おうせい)に砂糖を加え焼酎ににつけたものを黄精酒といい、精力減退や病後回復の滋養強壮薬として知られています。小林一茶も黄精酒を愛用しました。