冬瓜子(とうがし)について

　冬瓜子(とうがし)は、ウリ科のトウガンなどの種子を乾燥したもので、味は甘く、性は寒です。神農本草経の上品に白瓜子の名で収載されてあります。
　漢方では、鎮咳、去痰、排膿、消炎性利尿薬として、熱痰、咳嗽、肺癰、腸癰、水腫、内臓の膿瘍などに応用します。
　民間療法では、腫物があって体にぬくみがあるようなときは、冬瓜子を煎じて飲みます。また冬瓜の果皮を日干しにして刻んだものを保存しておき、急性腎炎などで体がむくんだとき、煎じて分服します。そのほか冬瓜子と白桃花を同量粉末にして蜂蜜で練り、ソバカスをとるのに用いる療法が有名です。