白芥子(はくがいし)について

　白芥子(はくがいし)はアブラナ科シロガラシの成熟種子を乾燥したもので、味は辛く、温性です。香辛料としてシロガラシの種子は「洋がらし」すなわちマスタードの原料に用いられています。
　白芥子は温化寒痰の常用薬で、痰の多いときに適してあります。また外用薬として筋肉や関節の痛みには白芥子の粉末を酢や湯でねって局部に貼布して利用します。
　漢方では温裏・理気・キョ痰・止痛の効能があり、咳嗽・喀痰・嘔吐・腹痛・中風による言語障害や麻痺・脚気・歯痛・腫れ物などに用いられます。

※一般に漢方では白芥子を用い、日本の民間療法では芥子が用いられる。白芥子の辛味成分はシナルビンであり、芥子の辛味成分はシニグリンである。