蒲黄(ほおう)について

　蒲黄(ほおう)はガマ科の多年草、姫蒲（ヒメガマ）や蒲（ガマ）、小蒲（コガマ）などの花粉です。神農本草経の上品に記載されており、「味甘平。生池澤。治心腹膀胱寒熱。利小便。止血消オ血。久服軽身。益気力。延年神仙。」と記載されています。蒲黄の日本産は「ガマ」、「ヒメガマ」から取れる花粉が主流です。
　漢方では止血・活血化オの効能があり、吐血や喀血・鼻血・下血・血尿・外傷などあらゆる出血に用いられています。生で用いると止血作用よりも活血・化オの作用が強く、炒って黒く焦がしたものは止血作用が強いです。蒲黄を服用すると止血、通経、利尿作用などがあり、吐血、子宮出血、血尿などの出血を止める作用があります。打ち身や打撲などで内出血がある場合に患部に塗布するとうっ血をとる効果があります。