羅漢果(らかんか)について

　羅漢果(らかんか)はウリ科（Cucurbitaceae）のMomordica grosvenori Swingleの果実を乾燥したもので、味が甘、性が平です。古来より中国で不老長寿の秘薬として珍重され、高価な漢方としても使われる果実です。中国の広西省から産し、現地では「神果」と呼ばれ様々な特殊な薬効があるといわれています。
　漢方では解熱、去痰の作用があり、鎮咳、解熱薬として利用されています。緩下薬としても利用されます。「中薬大辞典　広西中薬志」には、『味はすっきりと甘く、芳香がある。渇きを止めて唾液を生じる。気を沈め肺を潤し、血を清め、咳を止め痰を除き、熱を冷まし熱気を除去する、血圧を下げて宿便を治し、健胃整腸などの効果がある。臨床的には、急性、慢性の気管支炎、扁桃腺炎、胃炎および百日咳などに常用されている。』と記載されています。また、肝臓、脾臓に好影響を与え、血圧を正常に戻し、糖尿病にも効果があると報告されています。民間薬で、「羅漢果、果実の形は丸い。味は甘く、痰、咳にいいといわれる。」