何首烏(かしゅう)について

　何首烏(かしゅう)はタデ科ツルドクダミの塊状根を乾燥したものです。唐の時代中国では不老長寿の薬として有名でした。味は甘苦く、温性です。アントラキノン誘導体のレインやエモジン、レシチンなどを含んでいます。
　何首烏(かしゅう)は『開宝本草』に初収載され，「心痛を止め，血気を益し，髭髪を黒くし，顔色を悦ばせる」効果があると記されています。漢方では稀用生薬ですが，滋陰養血，キョ風止痒薬として当帰，芍薬，川キュウなどと共に『済生方』収載の「当帰飲子」に配合されています。現在市場に流通するものはサツマイモを小型にしたような色形で，堅くて重質感のあるものです。
　漢方では、コレステロール増加の抑制、動脈硬化の抑制、抗ウイルス作用、副腎皮質ホルモン様の作用、神経系の興奮作用(抑うつ型の神経衰弱)、強壮作用、緩下作用などがあります。便秘には、穏やかなすぐれた効果が期待できます。特に皮膚の栄養を高め薄毛、白髪の予防等に応用します。
　民間薬で、緩下剤として、便秘や整腸の目的に利用されています。漢方では強壮強精薬、益精補血、健胃などを目的に処方されます。